ACIMタッチアンドゴー

奇跡のコースに復帰してのあれこれ

癒やされていない何かがある限り

5/5。

去年仕事を辞めてからもうすぐ1年が経とうとしてます。当然ながらニートになっても身近な赦しネタはいろいろあるのですが、今までのように対外的な人間関係に関わることは少なくなり、どちらかというと個人的な内容にシフトしてきた感じでした。

しかし、因縁というのは忘れた頃にやってくるもので。。。コロナ騒動でみんな家にこもってるこの時期、長年ずっと音信不通だった高校時代の旧友のクレアちゃん(仮)から唐突に連絡があったのです。私は非常に "気まずい" 思い出があって全員と疎遠にしてたクチですし、彼女も私に連絡する理由なんか全く無いにも関わらず。。。なぜ?

聞けば、向こうは「ふと思いつきで連絡してみた」と言うことなので、あーなるほど...つまりこれから私はその "気まずさ" と再び向き合う展開になるのだろうな〜、という事は大体予想がつきました。まあ実際その通りになったので、ちょっと備忘録的に書いておきます。

 

気まずくなるまでの経緯

これは私もすっかり忘れていた(封印してた)話なので、最初から話すとこうです:

私は高校時代に某文化系の部活に所属してました。そこは校内のはみだし者のたまり場のような所で、部員じゃないのになぜか我々の部室に入り浸ってたメンバーも数名いました。その一人に、ハウル君(仮)という「スポーツ万能、頭脳明晰、しかもイケメン」と三拍子揃った男子がいまして。。。

私は当然のように、彼に惹かれて恋心を温めておりました。はみだし者の中ではかなり優良物件だったハウル君ですが、やや社会不適応なところがあって、我々オタク仲間以外には心を開かない変わり者だったのです。当然ずっと片思いでしたが、ある時彼から「付き合って欲しい」と告白があった時は信じられなくて、今振り返ってもかなり有頂天な時期だったと思います。(そこで運を使い果たした気も...orz)

お互い初めての交際でたいへん初々しくスタートした訳ですが、大学受験の時になってハウル君の社会不適応っぷりが徐々に明らかに。。。なんと、実は志望大に合格していたのに「絶対落ちた」という謎の思い込みで浪人を決めてしまったのです。私はもう訳が分からずパニックになり、この頃からハウル君に冷たく接しがちになりました。本当は優しく振る舞いたいと思ってるのに、本人を前にするとなぜか刺々しい態度になってしまうという悪循環です。(この謎の攻撃性は後に尾を引きます)

で、私が大学進学してからハウル君とは自然消滅みたいな感じになりました。

その後、ハウル君は全く別の名門大に進学。彼は持ち前の頭脳明晰さを活かして一流企業でSEとして活躍し、お洒落な女性と結婚したそうですが、私のほうではそんな事は知る由もありません。しかし不思議な縁で、次にハウル君と再会したのは20代後半、私が夫に捨てられる形で離婚を経験して内面的にぶっ壊れていた時期でした。そして奇しくも、ハウル君も妻に捨てられるという離婚の直後で、向こうは完全に鬱状態でクスリ漬けになってました。

10年ぶり位に再会したハウル君の目にはまったく生気がなく、高校時代にあれほど輝いていた面影はゼロでした。激しくショックを受けた私は(かつて彼に冷たくした罪悪感も手伝って)「私が絶対に彼を助ける!」と心に決め、しばしば実家療養中のハウル君を訪れて全力でサポートを続けたのでした。

今にして思うと、これは博士が「偽りの共感」と呼んでいる典型例で、憎悪にまみれた自分を棚に上げて、他者に尽力することで問題をすり替えていたわけです。しかしながら、この全力サポートは驚くほど即効性がありました。実際、ハウル君は私が関与すればするほど元気になり、彼の両親にも大いに歓迎されました。彼はクスリの服用こそ続いたものの、ほどなく見違えるほど活発になって、仲間とも遊びに行ける位に回復したのでした。

だけどそれは単に、私との共依存関係が成立した事による見せかけの回復に過ぎませんでした。化けの皮が剥がれるのはあっという間で、4年くらい経ったある日、(当時はよく友達としてお互いの家を行き来していたのですが)、ハウル君がうちに遊びに来たときに突然「俺と付き合わない?」と言われたのがきっかけで、全てが水泡に。。。

その頃の私はもう無邪気な女子高生ではなく、心の奥底に憎悪という地雷原を抱えていた30代の訳ありちゃんでした。なので、ハウル君が友達の境界線を超えてきたと分かった瞬間に、自分でも全く制御できない "とてつもない恐れと怒り" がこみ上げてきて完全に戦闘態勢に入ってしまい、言葉の限りを尽くして叩きのめしてしまったのです。(本心では彼をそこまでボコボコにする事は望んでませんでしたが、やっぱり自分の恐怖や怒りをコントロールできませんでした...)

以降、当然ながら彼とは絶縁状態になり、私も気まずさのあまり高校時代の同窓生との接触を避けるようになりました。それが10年ちょっと前の出来事で、以降は誰とも連絡を取らなくなり、黒歴史として封印して今に至ります。

振り返ってみると、つくづく私は男性全般に報復したい何かを抱えている火薬庫みたいなものでした。平時は誰とでもニコニコ接していながらも、少しでも境界線を踏み超えて接近してくる男性が現れると、なぜか制御不能な怒りが爆発して徹底抗戦する。。。といった事を繰り返してきたので。ハウル君はその犠牲者の一人だったのです。

 

オンライン同窓会

私に久々の連絡をくれたクレアちゃんは、私とハウル君との間にそういう事件があった事など知りません。ですが昨今のコロナ騒動でみんな外出自粛してることもあり「今だからこそ、オンライン飲み会しよう!」という話がトントン拍子で進んでしまったのでした。すると高校時代の仲良しだったメンバー全員に声がかかるわけで、その中にはもちろんハウル君も含まれるわけです。

さて困った。私はどんな顔をして会えばいいんだろう?何と言えばいいんだろう?それ以前に、ハウル君は今さら参加してくれるんだろうか?。。。などなど、色々ごちゃごちゃ考えてましたが「どんな展開になろうとも受け入れよう」と、覚悟を決めて臨むことにしました。

結論から言うと、ハウル君はなんとかビデオ通話に参加してくれました。そこで登場した彼は、想像以上に病的にやつれていて見るも痛々しい有様でした。うつ症状に加えて慢性的に体調を崩したせいで仕事を辞めざるを得なくなり、現在は療養中だとか。みんな、彼と再会するのは10年以上ぶりだったので、ハウル君のあまりの不幸オーラに全員がしばし圧倒されてしまい、声をかけるのがためらわれるほどでした。。。

私にとってはまるで、15年前にクスリ漬けで目が死んでた彼と再会した時の衝撃が目の前に再現しているようでした。またもや「助けなきゃ...」という思いがよぎります。だけど今回は「あの地点から選びなおすための機会がもう一度与えられている」という思いもありました。そういう意味で、目の前のハウル君は私にとっての救済者でもあり、私が彼に見ているあらゆる不幸は私自身のものでもあるように思われたのでした。

結局、オンライン同窓会ではあたりさわりのない近況報告で無事に終了しました。そして、これからもときどきオンライン同窓会の場を設け、コミュニケーションの機会を保っていこうという事になりました。(そういう運びになれば、私としても有難いです)

 

いまの私にできること

もちろんハウル君に関しては、以前のような積極介入をするつもりはありません。今後も形の上では、付かず離れずで見守るくらいが丁度いいのだろうと感じています。しかし学習者としては、明らかに赦しの機会と呼べる展開なので、心の中で出来ることはたくさんあると思うのです。

ちなみに、私にとってハウル君というのは負い目を感じる重い相手であり、もう一生会うことはないだろうと思ってました。なのに、唐突にオンライン同窓会が開催されてトントン拍子で再会する羽目になるとか、まるで安っぽいドラマみたいな展開で現実味がちょっと薄い感が。。。まあ、たとえニート&外出自粛中で人づきあいゼロな状況下でも、そこに癒やされていない何かがある限り、いくらでも奇想天外な事は起こるもんだという一例でしょう。

そもそも、こうした出来事(夢)の全ては既に終わっていて存在しない、という点から逆算してみると、少し冷静になれる気もします。つまり、私という心の断片がわざわざ「問題のあるハウル君」というストーリーを外に目撃することによって、自分が内側に抱えている諸問題を癒やされないまま温存しておきたい、みたいな。ついでに言うと、去年のお騒がせだったニコちゃんだって離婚→鬱というパターンは全く同じなので、要するに私は、似たような不幸映画を繰り返し見るのが好きな変態野郎なのかも知れません。

今後、ハウル君の体調が良くなってくれればベストではありますが、そもそも「我々が傷つき得ない存在だとはとても思えない」というのが私が採用している解釈であり、問題があるとすればこっちです。たとえ彼の身に何が起こるように見えようとも、それが動揺を伴うようであれば聖霊のレッスンとして向き合っていくしかないですね。